満足度もやりがいもある動物看護士の仕事

たくさんの仕事をこなす「動物看護師」

犬などのペットを飼った経験がある人は動物病院のお世話になった経験もあるでしょう。動物病院には獣医師だけでなく、たくさんの「動物看護師」が働いています。
受付業務や診療補助作業、動物病院に入院している動物の看護と世話、手術の補助作業、動物に与える薬の調剤作業など、仕事内容も多岐に渡ります。特に入院施設がある動物病院に勤務している動物看護師は夜間勤務を他のスタッフとローテーションで行うなど、忙しい毎日になります。また獣医師に代わって、飼い主にペットの状態などを報告する作業も必要です。
飼い主にとっては、獣医師はもちろん頼りになる存在ですが、より親しみやすく会話がしやすい存在として動物看護師を頼りにしています。動物だけでなく飼い主にも頼りにされることが、仕事のモチベーションになるでしょう。

動物看護師に向いている人

動物看護師は、まず動物を好きなことが大切です。動物に愛情を持って接し、病気やケガをした動物を慈しむ精神が必要になります。動物病院に勤務していると、大ケガをした動物や、瀕死の状態の動物が数多く運び込まれてきます。その度に動揺していては動物看護師の仕事は務まりません。感情的にならずに、冷静に対処できる人でないといけません。
通院している動物や入院している動物の容態の変化などに気が付くためには、普段の動物の状態を知っておく必要があります。動物は話をすることができませんので、その分飼い主とのコミュニケーションが重要になります。そのためのコミュニケーション能力も必要となるでしょう。
また獣医師や他のスタッフと協力して作業を行うため、協調性も必要な資質となります。もちろん初めから必要なすべての資質や能力が身に付いている人などほとんどいません。働きながら徐々に身に付けていき、一人前の動物看護師になりましょう。

ペット産業は拡大している

日本はペットブームが長く続いています。不景気のためその他の業界が苦戦をしている中、ペット業界は拡大を続けています。特に犬の飼育数が増えていて、すでに2000万匹に迫る勢いです。猫の飼育数も1000万匹に近づく勢いになっています。当然これらのペット達は病気になりケガをするため、動物病院の需要は今後ますます高まっていくでしょう。
また飼い主に高齢者が増えているため、ペットのための訪問看護などの需要も増えていきそうです。さらに福祉施設や老人ホームなどで動物と触れ合う活動も広がっています。動物関連の仕事は将来性が高く、今後も動物看護師の活躍の場は増えていきそうです。

動物と飼い主の信頼が仕事のやりがい

動物看護師の仕事はいつも動物と触れ合えるので、それだけで幸せという人もいるでしょう。しかし現実には動物の死に際に立ち会うケースも多く、夜中の緊急外来に立ち会うことも多いなど、厳しい労働環境だと言えなくもないでしょう。
動物は話をすることができませんので、どうしてあげたら良いかわからずにもどかしい思いをする機会も多くなります。そのような状況でも動物病院に運ばれてくる動物たちは、飼い主にとっては家族同然の大切な存在です。かけがえのない命を守る作業を行うという意味でとてもやりがいのある仕事ではないでしょうか。
動物が元気になれば、動物も飼い主もとても喜んでくれます。誰かに必要とされることは大きなモチベーションとなるでしょう。